この表題には「再」の字を加えるのがふさわしいのかもしれない。 それは第1次大戦大戦後に10万の兵員しか持たされなかったナチスがヒットラ−の登場と供に強烈に軍備を拡大した時に使われた歴史的タ−ムである。
数日前にドイツ債務ブレ−キ条項の改憲により見直す戸云うことを記した。 ロシアのウクライナ侵略とトランプの欧州戦略の変更という状況の変化により、ドイツ政権はソ連崩壊前の冷戦期の軍備と冷戦後の軍備を見直して、大幅に予算を拡大し兵力を増やす決定をした。 ウクライナ戦争前の陸海空のドイツ軍は下記に述べたようにヒドイ状況で非武装中立の軍隊と思わせるようなものでした。 しかし、ドイツもポ−ランドが戦後一貫して軍備を整えて欧州一の陸軍国になったとに合わせることになるだろう。
ドイツ 国防費増額に向け憲法改正へ 財政規律緩和に政策転換 テレ朝
2025-3-2
西ドイツの予備役と冷戦の終結
ソ連の空母ミンスクが1979年に日本海にやってくるので、盛んに当時のマスコミが北海道が危ないと大騒ぎしていたのが、想いだされます。ミンスクも後で分りましたが、機関に致命的な修理が必要で、無理を重ねて日本海にきたようでした。
日本では西ドイツの予備役のことはあまりよく知られていません。なぜ日本と違って、西ドイツでは徴兵制をとっていたのかも知られていません。
西ドイツでは敗戦以後も圧倒的なソ連の通常戦力と対峙していました。NATO軍の戦力では、それに対して不足で、戦術核の使用で対抗することになります。ドイツはこと起こったときは、自国の領土で核戦争の戦場になる、厳しい状況です。それゆえドイツは通常戦力の増大の路線をとりました。
ドイツの第二次大戦敗北後の再軍備の制約で12個師団に限定されていたので、予備役の創設をします。正規軍34万人をしのぐ予備役59万人の大兵力を編成しました。 徐々にそれを第1線部隊に準ずる装備に拡充してます。編成改革を重ねていくことにより34万人から100万人に増大させます。それで防衛線をライン川からエルベ川に押しやることができました。自国の領土での核戦争は遠のきます。
1970年代末ではエルベ川をはさんで東西均衡した兵力になりました。1987年に至ってゴルバチョフは攻勢戦略を取り下げ
パワーバランスの逆転し冷戦が終結します。
現在の日本はミンスクの時代よりも、もっと脅威が高まっております。ソ連の太平洋艦隊はマスコミが騒ぐほど、たいしたことありませんでしたが、最近の中国の海軍の増強ぶりは目立っております。
中国の空母はミンスクと同じで騒ぐほどの空母ではありませんが。注意しなければならないのは、自分が合理的に判断をするから、相手もそうするとは限りません。 日本もパワーバランスをとっておく処置が必要でしょう。
2013-7-15
追補
2011年 ドイツは徴兵制を停止し連邦軍は職業軍人と志願兵だけになった。ソ連が崩壊したので、現実対応したということですね。
2015-1-8
ドイツ軍の現状
ここで西ドイツの予備役と冷戦の終結といことを書いています。 当時は徴兵制をとっており12個師団34万人と予備役59万人合わせて90万人余の兵力を持っていた。 東西冷戦のなか西ドイツ陸軍の戦車は「レオポルド2」が2000輌あった。なんと、それが現在は244輌でそのうち可動は68輌であるという(2017年12月公表)。
驚くべきことだ。ちなみに日本の自衛隊の平成30年防衛白書による自衛隊戦車数640輌で国土・地形の関係で戦車を装輪化して減らし始めてはいます。 ドイツは1970年代には、13装甲師団あったのが2010年には2個に削減された。 また、確かに先の大戦でもドイツ海軍には予算が回せずにUボ−ト潜水艦主体の装備であった。現在の海軍は6隻の潜水艦保有のうち、とうとう可動できるものは無くなりました。恐るべき状況です。 それに加えて、空軍は「ユ−ロファイタ−」戦闘機128機のうち可動可能は4機です。これらのことを知ると、もうドイツは軍事力を持っていると思えません。
ドイツ軍はNATOの中核をなすと言われていましたが、NATOの現状はどうなっているのでしょうか?
ドイツは債務ブレ−キ条項により政府の借入金はGDPの0.35%までに制限しています。従い日本のように1000兆円をこえる借金をかかえていません。うらやましい限りです。 トランプが国防費を2%まで上げろと要求していますが、そうでなくても上の現状では上げざる負えないでしょう。 ドイツが今のままで良いのは(?)冷戦の終結後に隣国が仮想敵国でなくなったからです。日本の状況を見れば最近の韓国も含めて敵国ばかりです。 自主防衛力を備えるまで軍備を上昇させなければならない。 中国相手ならかってのドイツのごとく予備役を含めて100万くらいにならねばなりません。ドイツとは逆です。

シリアでTOW2にやられたレオパルト2戦車
悲惨ドイツ空軍
https://www.sankei.com/west/news/180522/wst1805220007-n1.html
ドイツまとめ
2019-8-26
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