
ようこう型中型輸送艦LSV 建造中
最近に三自衛隊の統合作戦司令部ができたところである。 先の帝国軍では陸軍、海軍という国の中に二つの独立した別軍事組織を持つ状態で、統合的な運用が出来ずに終わった。
例えば、ドイツから同じエンジンを陸海でライセンス料を払って製作した無駄なことをしていた。 また、海のゼロ戦と陸の隼など似たような性能の戦闘機も別々に製作された。 行く着くところまで行って陸軍は空母や潜水艦まで造った。
帝国陸軍潜水艦
帝国陸軍空母
今は輸送艦を造り、陸自が船舶運用要員を養成する下記のような動きがある。 2027年(令和9年)度までに中型級船舶(LSV)2隻、小型級船舶(LCU)4隻、機動舟艇4隻を取得する計画
自衛隊に“異色”の新部隊 陸自隊員が船に乗る「海上輸送群」の教育現場に行ってみた TBSにて
現在建造中の「ようこう」級の中型輸送艦は、商船のLoLO船、自動車専用船、カ−フェリ−のように岸壁への積み込みランプを持つ構造のようである。 ハルの構造は先の海軍では軍用と民間用では違いがあったようであるが、「ようこう」にはどのようになっているかは不明です。 現在大型フェリ−を傭船契約して1隻確保して災害時に民間船員を使って運用している。
かって老生が船員として在籍していたフェリ−では、陸上自衛隊員が戦車と供に乗船する部隊移動訓練をしたことがあった。昭和の時代でも民間船の戦時利用を期待して訓練を重ねていたのであろう。今ほど自衛隊が認知されていない時代であったので、海員組合に属した職場委員がそのことに抗議を表明した。その彼はその後の昇進を閉ざされるようなことがあった時代である。 先の大戦中の船員は海軍の死傷率よりも高く、軍役に服した商船乗組員は大きな犠牲を強いられた記憶が残っている時代の出来事であった。
https://www.youtube.com/shorts/JtNsx6ao_9w
沖縄諸島の非常時の退避計画の新聞報道を読む。戦闘が始まる前でも何10万人の島民を本土に避難させるのは難しい問題である。それには民間船を利用しないで自衛隊の艦船・人員では圧倒的に不足するであろう。
さらに、問題がある。 海上自衛隊の航海科の充実 1、2、3 というくだりでこれまでブログ等でまとめています。 最近でも瀬戸内で座礁・衝突事故がおきています。その問題点の解決の方向は見えていません。
学校で5年の勉学のうえに20歳で卒業して、初級航海士(5年)、中級航海士(5年)、上級航海士(5年)ほど経て早く昇進して船長になっても5年ほどの経験を得て(40代)はじめて立派な船長になります。船員養成にはそれほど時間を要します。 現行計画では、陸上で経験を積んだ陸士の方に頭の切り替えをしてもらって、即席に船員になってもらうのは難しいことだと思われます。 海上自衛隊の乗船待遇が悪く人員が集まらないのならその待遇改善、商船乗組員の自衛隊への転職促進の対策を考えるという手もあります。
2025-4-9