2025年04月16日

戦国日本とフィリピン


 
   スペイン古分書通じて見た

 


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 奈良靜馬著      経営科学出販、 

 

  フィリピンを植民地にしたスペインと対した秀吉と家康である。 スペインの古文書を読み解き本書が掛かれた。昭和17年講談社出販であるがGHQにより発禁処分された本書です。

 秀吉のバテレン追放令は有名であるが、同時に日本人奴隷の売買を禁止したことは学んだ覚えがない。 戦国時代でも「乱捕り」と云って合戦の後に生け捕って戦利品として売買されていた。このことも学校では学ぶことは無いようです。 秀吉が九州征討のときにキリシタン大名や宣教師が奴隷交易をしていたことに気が付き禁止令を発した。 また朝鮮征伐の前にフィリッピンへの降伏勧告を出している。 本書を読むとマニラの防備は大したことがなく、仮に薩摩一国だけでも勝利できたであろうことが分かる。 スペインは無敵艦隊が敗れて衰退の時期に入っていたのである。

 ここで家康が海外貿易に積極的であったのを三浦按針・ウイリアム・アダムスと初期徳川幕府の通商条約にて記してある。

  

鎖国までの道のりは下記年表をご覧ください、


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16〜17世紀、ポルトガル(緑)とスペイン(黄)との貿易ル−ト

 

   戦国歴史年表

1571  スペインがフィリピンを占領

1580  スペインがポルトガル併合

1581  オランダがスペインから独立

1582   本能寺の変

1587   秀吉九州征伐、 バテレン追放令と奴隷売買の禁止

1588   スペイン無敵艦隊敗れる

1591   秀吉がフィリピンに対し降伏勧告、以降三度にわたり、フィリピン総督に降伏勧告状を出している

1592   文禄の役

1597   慶長の役

1600   関ケ原の戦い、  イギリスが東インド会社設立

1602   オランダが東インド会社設立

1609   オランダが平戸に商館設立

1613   イギリスが通商許可を得る、 慶長遣欧使節出る

1614・15   大阪冬の陣・夏の陣

1616   家康の死、 明朝以外の船は長崎・平戸に限定

1618   30年戦争

1620   三浦按針が平戸で死亡

1623   イギリスが平戸商館閉鎖

1624   オランダが台湾占領、 スペインとの国交断絶、来航禁止

1628   ノイツ事件・浜田弥平衛事件

1633・34・35・36   第1次・第2次・第3次・第4次鎖国令   

1637   島原の乱

1639   第5次鎖国令  ポルトガル入港禁止

1640   ポルトガルがスペインから独立

1641   オランダ商館を平戸から長崎出島へ移す

1644   明が滅ぶ

1673   リタ−ン号事件 イギリスとの交易再開拒否。 以降オランダのみの来航となる



      2025-4-16



posted by 速魚 at 08:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記