2014年12月26日

方丈記とバッハ平均律クラビーア曲集 

 バッハ全曲をユーチューブで聞けるようにまとめる作業をしています。2015年の新年までに完成させようと鋭意努力中です。ご期待あれ。

速魚のバッハ全集
  http://hayame2.sakura.ne.jp/99_blank002.html  

logo.gif

 その作業中にひょんな偶然から、ウエブマガジンのらりに掲載されている谷口江里也さんが鴨長明の方丈記を現代語に翻訳されているものを読みながら、バッハの平均律クラビーア曲集を聞きました。
 川の流れは絶えずして.......出来の悪かった老生でも少しは諳んじています。受験生のこれからの人生を迎える若い人が読むものではありませんね。文部省よ何を考えているのか!と言いたいところですがそれはさておいて。

 バッハ 平均律クラビーア曲集からプレリュードとフーガ12番 BWV857
 演奏  ケネス・ギルバート  チェンバロ  6分

 https://www.youtube.com/watch?v=EVcPNObZhpo

 これを聞きながら方丈記をお読みください。


 方丈記  第十八回(最終回)  のらりより転載しました。

 
 そもそも、わたしの人生そのものが、あたかも月影が東から西へと傾き、いよいよあともう少しで、山の向うに沈んでしまい、もうすぐにでも、三途の川の向うの、現世に犯した罪によって、いろんな責め苦を受ける闇の中へと行こうとしているような時に、あんなことさえしなければと思ってくよくよ考えたり、誰のせいでそうなっただのと、いまさら、つべこべ思い悩んでみたところでどうなるものでもない。仏の教えというものの趣意は、つきつめれば、どんなことに対しても執着するなということであってみれば、こうして私が今、この草庵を愛するのも、ここでの静かな侘ずまいがいいと想うのも、どのみち罪であるにはちがいない。
だとしたら、特にそうする必要もない、こうした閑寂(かんじゃく)の楽しみを、あえて書き記したりする時間というのも、往生ということを考えるならば、余計なことには違いない。
静かな、夜が明け始める暁の頃に、こうした理屈のようなことを考え、自らの心に問いかけ続けてみた結果、世間を離れて山の中に入ったのは、自分自身の乱れた心のありようをなんとかしようという、修業の道にはいったつもりであったはずだけれども、考えてみれば自分は、確かに身なりは粗末で、まるで聖人のようにも見える姿をしているけれども、いまだにこの世のことで心は(にご)り汚れて、この(すみか)も、お釈迦様のお弟子の、もともとは豊かな身分であった浄名居士(じょうみょうこじ)が暮らしていたといわれる、一丈四方の庵をまねたものにほかならない。そのわりには、そうして得したものというのは、同じくお釈迦様のお弟子のなかで、もっとも愚かで学びが遅かったと言われている周利槃特(しゅりはんどく)の行いにさえ遠く及ばない。
もしかしたらこれは、自分の貧賎の報いで、こんなにも悩みが多いのかもしれないし、あるいはまた、迷ってばかりいる妄心が過ぎて、頭がちゃんと働かないということなのかもしれないと思ったりもするけれども、だからといってそれで納得するでもなく、それ以上、自分自身の心に問うてみたところで、答えのようなものに行き着くわけもない。ただ、そんなことなどを想いながら、目、耳、鼻、舌、身、意の六根のうちの一つの舌根(ぜっこん)をつかって、不請阿弥陀仏(ふしょうのあみだぶつ)と、念仏を二三度唱えて、それ以上考えるのは、やめてしまった。
時に、建暦(けんりゃく)二年、弥生(やよい)の(つごもり)の頃、
桑門(そうもん)の蓮胤(れんいん)が、外山(とやま)の庵にて、これを記す。
方丈記。

 文中の色文字は鴨長明が用いた用語をそのまま用いています。
        以上の著作権は谷口江里也さんとのらり編集部に属します。

                 現代語訳 方丈記は 下記へ
              http://norari.net/houjyoki/012314.php


 平均律の演奏にはリヒテルのピアノによるものもすばらしく大好きですが、方丈記には
ハープシコード・チェンバロ・クラブサンによるものでなければなりません。

  リヒテルによるピアノ演奏  7分  これもいいですが。
  https://www.youtube.com/watch?v=X9Z_FVjMSWc

   2014-12-26


速魚による船中発策の古楽のページへ
http://hayame2.sakura.ne.jp/details1035.html#古楽
  チェンバロトピアノの聞き比べ
  http://hayame2.sakura.ne.jp/new1002.html#ピアノ・チェンバロ
  キアラ・マッシーニ
  http://hayame2.sakura.ne.jp/details1035.html#キアラ・マッシーニ



追補

 マルチスクリーンのおすすめ

  martiscrin.jpg

 再聞きして気が付きました。画面の方丈記を読みながらの平均律を聞くことはマルチスクリーンでないと無理ですね。文面を印刷すれば別ですけれど。
 最近のパソコンでダブルスクリーンにするには、液晶19型で1万程度を購入するだけで簡単にできます。コードを接続するだけです。老生は4台可能なグラフィックカードを装着したパソコンでこの原稿を書いています。4台のスクリーンまでは必要ないかもしれませんがダブルをオススメいたします。

   2014-12-29





posted by 速魚 at 00:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/108333651
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック