2018年04月11日

映画 ウインストン・チャ−チル


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1874-1965

 彼はアメリカの富豪の娘で母ジャネット・ジェロ−ムと父ランドルフ卿との間に生まれた。母はイギリスに来た花嫁ということでNHKの特集番組を見た覚えがあります。時代により落ちぶれた英国貴族がお金持ちの米国女性と結婚して、ひと息いれたスト−リ−です。映画の中で母は奔放であったとの表現がある。
チャ−チルは学校の成績も良くなく、クラスメ−トからも嫌われている品行の悪い問題児であったようだ。パブリック・スク−ルには入試の成績は悪く、校長判断で合格。劣等生がたいてい進むサンドハ−スト陸軍士官学校へ予備校を経て進む。人気の無い騎兵科に配属。それでも卒業の時は120人中20位であった。騎兵連隊に入った。キュ−バ反乱の鎮圧、インド勤務、ス−ダン侵攻に従軍して軍隊を除隊。第2次ボ−ア戦争の従軍記者として戦地に行くが捕虜になる。収容所を脱走して有名になった。それで保守党議員に当選。自由党に移籍したりして、いろんな大臣を歴任する。その在任中、ストライキを軍隊使って鎮圧したり、一方では失業保険の構築などもした。
 この映画のなかで第1次大戦中のガリポリの戦いでの責任を問われる場面がある。ミリオタでないとピンとこないかもしれないので、説明します。この戦いは上陸作戦の難しさを云うときによく取り上げられる。
西部戦線において塹壕戦での戦いになり戦線は停滞・膠着した。これを打開するために、連合軍は第2戦線を築こうとした。ドイツ側で参戦したトルコのイスタンブ−ル占領をめざした連合国のガリポリ半島への上陸作戦で、待ち構えていたトルコ将軍アタチェルクに見事に撃退され敗戦した戦いを言います。このガリポリ作戦を立案したのがチャ−チルです。第2次大戦で首相になったときも、これで後ろ指さされることになる。
チャ−チルの挙国一致内閣で、それまでのナチスとの康和政策をとっていたチェンバレンがその内閣の一員であったとは驚きであった。野党が押す人物がそれまでにヒットラ−を徹底的に否認していたチャ−チルのみであったことによる妥協の挙国一致内閣の産物であったとは。ダンケルク撤退の前にイタリアとの講和の動きがあり、チェンバレンらの内閣内康和派が寸前まで彼を追い詰める。いかに断固それを拒否して戦い抜くかが見どころになる。
 歴史的にはその撤退に成功する、バトル・オブ・ブリテンでの航空戦に勝利し英国の制空権を掌握して、ドイツの英国本土上陸作戦を阻止した。その後に日本がマレ−沖海戦でプリンス・オブ・ウエ−ルズを沈めて、制空権の無い海域での戦艦のもろさを実証することになった。チャ−チルは最大の衝撃であったと述べている。チャ−チルの頑張りは連合国を勝利させることになった。イギリスがあの時にドイツと講和していたら欧州の暗黒・世界の暗黒は今でもまだ続いていたかもしれません。
 アマゾンプライムで他のチャ−チルを題材とした映画をみたばかりである。それは今回の映画と違って終戦後にチャ-チルが選挙に落選してお払い箱になるところまで描かれる。ここではダンケルクの成功までです。 どちらの映画でも妻クレメンテイ−ンが立派に知的で素敵に描かれています。

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チャ−チルとクレメンテイ−ン

 映画 「国王のスピ−チ?」(名前は定かではない、ジョ−ジ6世の吃音を取り上げた映画)を見たばかりであったので、この映画でそれとなく国王の吃音を発するのを表現されていて興味深い。チャ−チルはシンプソン夫人との結婚問題で退位した前兄国王を支持した側であったので、現弟国王とは確執がありそれが表現されている。最後は国王が断固戦うことを表明してくれたので、チャ−チルは決断することができた。
 ドイツ海軍は潜水艦が主力で戦艦の戦力は英国の比ではないので、ド−ヴァ−海峡といえども制海権なくして英国上陸作戦を容易にできるはずはありません。おおげさに描かれているように思えますが、主題を際立させるためのデイフォルメです。
 戦後勝利した後には「用無し」とチャ−チルを切り捨てた英国民はそれはそれはで見事で、それこそ民主国家・民主主義といえましょう。 頑固で嫌われ者であるからこそ、あの英国を勝利させたともいえます。そういう人材が輝くことがあるものです。

    2018-4-11

 映画 ダンケルク
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 コベントリ−爆撃
http://www.hayame2.sakura.ne.jp/99_blank004.html#コベントリ−爆撃

 ガリポリの戦いとトルコの近代化
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posted by 速魚 at 10:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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