2019年07月15日

タンカ−防衛有志連合に参加すべき

 


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 トランプが日本は米国を守ってくれないと、日米安保条約の不平等性をツイッタ−にあげています。 首相のイラン訪問中にも日本運航(船籍・乗組員は別)のタンカ−がホルムス海峡で攻撃を受けた。

 ここでも現在に至るまでの政府が日本の船舶の船員・財産を守る気の無いことを小生は述べています。 自分はイライラ戦争中に船員としてペルシャ湾へ行った苦い経験があるので、なおさら強く有志連合に参加すべきと述べたい。

 海賊特措法でジブチに自衛隊の基地を設け、隊員を海外派遣して対処しています。ここまでは来ました。 今回は湾岸戦争の有志連合ではないけれど、タンカ−防衛の有志連合の呼びかけが、日本へあれば、是非とも参加してもらいたい。 その件で集団的自衛権の問題があるのなら、自国商船隊だけの護衛ということで、日本単独でも護衛措置をとってください。8割の石油をホルムズ海峡経由で日本が依存していることは知られてきています。ペルシャに大きく依存していることを今までに軽減しようともしていません。 といっても自国商船隊は便宜置籍船隆盛の世の中では、絶滅して極めて稀かもしれませんが。 湾岸諸国・オマ−ン、ドバイ、アラブ首長国連邦などにに自衛隊の基地を設けることも必要かもしれない、必ずしも艦艇護衛ではなく、対潜哨戒機が有効かもしれないので。

追記

有志連合はCoalisionの訳で阿川佐和子さんの兄の阿川さんが訳をつけたのだそうです。 多国籍軍の意味ではないそうです。各国の個別指揮のもとで交戦規定も自国のものです。現在それには海賊対策で日本も属している。トランプが要求している有志連合は意味不鮮明なものであるのではないか。 いまだに自国の船を守ってエスコ−トしたことがない日本はトランピ如何にかかわらずどうするのかという問題です。
詳しくは右記をご覧ください。 国防ニュ−ス最前線  21分
https://www.youtube.com/watch?v=2QQcXx-FMRY



 下記に 北野さんの記事を転載いたしました。

   
  なぜ日本は「タンカー防衛有志連合」に参加すべきなのか?   北野幸伯 「ロシア政治経済ジャ−ナル」 2019-7-14


どうやら日本、大きな岐路に立たされているようです。何の話でしょうか?
米、イラン沖で有志連合結成へ タンカー攻撃受け
7/10(水)11:49配信

【ワシントン共同】米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は9日、イラン沖のホルムズ海峡近くなどで民間船舶の安全を確保するため、同盟国の軍と有志連合を結成する考えを示した。数週間以内に参加国を募る。
ホルムズ海峡近くなどで民間船舶の安全を確保するため、有志連合をつくるそうです。なぜ、こんなことを決めたのでしょうか?
日本などのタンカーが攻撃を受けたことに伴う措置。ロイター通信が伝えた。
(同上)
「日本などのタンカーが攻撃を受けた」からだと。6月13日に、二隻のタンカーが攻撃されました。

米国が艦船を派遣して監視活動を指揮。参加国は米艦船の警備や、自国の商船の護衛に当たる。
(同上)
ここまで聞いて、「おお、真によいことでありますな」とほとんどの人が思うでしょう。タンカーが攻撃されたら困りますから。しかし、次を読んだら、心穏やかではいられないと思います。そして、国論真っ二つになることでしょう。
トランプ米大統領は、各国がホルムズ海峡を通るタンカーを自国で守るべきだと主張しており、日本も何らかの対応を求められる可能性がある。
(同上)
トランプさんは6月24日、「日本は、自分のタンカーは自分で守れ!」という旨のツイートをしています。どうですか、皆さん。日本は、どうするべきでしょうか?私は、「日本はアメリカ主導の『タンカー防衛有志連合』に参加すべきだと思います。なぜ?トランプさんのいってることが正論だからです。
この話、きっとたくさんの人が反対することでしょう。最大の理由は、「攻撃を受けて自衛隊員が死ぬかもしれない」。わかります。私だって、自衛隊員が亡くなってほしくありません。しかし、考えてみてほしいのです。そう考えている私たちは、「自衛隊員のかわりにアメリカ軍の人が死んだ方がいい」と考えているのですよね?いえいえ、そんな風には考えません。しかし、アメリカから見たら、そういうロジックになります。
トランプさん、「日本が攻撃されたら、アメリカは第三次世界大戦を起こしても日本を守る。しかし、アメリカが攻撃されても、日本は自宅でソニーのテレビを見ていればいい」と発言をしています。もちろん、戦後日本をこういう状態にしたのは、アメリカ。「日本が二度と強くならないように」そうしたのですが。
時代はかわって、アメリカが弱くなってきた。だから、「日本も少しは手を貸してくれ」となってきた。ここで日本はどう動くかということなのです。
これ、「憲法改正しなければ何もできない」という話ではないと思います。今の憲法でも、「個別的自衛権」は認められている。だから、タンカーを防衛している自衛隊艦が攻撃されたら反撃できる。それに安保法改正で「集団的自衛権」も一部認められるようになった。だからタンカーを防衛している米軍が攻撃されたら、日本が反撃することもできるのではないでしょうか(いろいろ解釈がでるでしょうから、追加の法律が必要な可能性はありますが)?
いずれにしても、日本のタンカーを米軍が守っている。アメリカは、「全部日本が守れ」とはいいません。「日本も、自分の国のタンカーを守る『手伝い』をしてくれ」と。これから要請が来る可能性が高い。これ、「当然参加すべき」だと思います。なんといっても、「日本企業が運営するタンカーを守る」のですから。
ここで、「嫌です。日本の自衛隊員は、一人たりとも殺させません(意味=かわりに、アメリカ兵が死んでください!)」となれば、日米同盟の亀裂は、めちゃくちゃ深くなるでしょう。そうなると、尖閣、沖縄は、将来中国領になる可能性が高いです。なんといっても中国は、「日本には尖閣だけでなく、沖縄の領有権もない!」と宣言しているのですから。


 ● 反日統一共同戦線を呼びかける中国

逆に、有志連合に参加すれば、「日本は、金だけだす狡猾な国だ!」と批判はでなくなるでしょう。日本とアメリカの同盟関係は、ますます強固になり、中国が尖閣を奪うことは難しくなります。
 


 日本が自立国家になるために必要な通過点


 私がメルマガを創刊して、20年と3か月が過ぎました。28歳だった私は、普通のおっさんになった。しかし、当時から私の中には、一つの夢がありました。それはなんでしょうか?
「日本を自立国家にしたい」


今は自立国家じゃないの?違いますね。今の日本は、「アメリカ幕府の天領」なのです。「でも、自立国家ってなんですか?」と聞かれます。それで、もっと抽象度を下げ、具体的に、

精神の自立
経済の自立
エネルギーの自立
食糧の自立
軍事の自立

が必要だと。この話、10年以上前からしていますが、誰も反対しません。皆さん、「いいですね!」といいます。

で、今回の話に関連して「軍事の自立」。「自分の国は、自分で守れるようにしたいですね」というと、皆さん「そうですね!」といいます。でも、いきなりはできません。なんといっても中国の軍事費は、日本の5倍です。核もある。日本だけでまともに戦ったら勝てるはずがないのです。


 さらに大きな問題があります。もし日本が、「軍事の自立を目指します!」と宣言したらどうでしょうか?反対するのは中国、韓国だと思いますか?もちろん彼らも反対するでしょう。しかし、一番反対するのはアメリカです。
皆さん、「自虐史観」「東京裁判史観」をつくったのは、中国、韓国じゃありません。アメリカです。アメリカが、「日本が再び強くならないようにしよう」と決めたのです。だから、日本が「軍事の自立をします!」と宣言すれば、アメリカは、いわゆる戦勝国である、イギリス、フランス、ロシア、中国を誘って、日本を叩きつぶすでしょう。では、どうすればいいのか?


今回の件はどうでしょうか?まもなくアメリカから、「自衛隊をもっと活躍させろ」という要請がくる。日本は、アメリカのお墨つきを得て、自衛隊の活動範囲を拡大することができる。要するに、「アメリカの手伝いをします」といいつつ、日本は一歩「軍事の自立」に近づくのです。

繰り返しますが、このミッションで、自衛隊から犠牲者がでるような事件が起こるかもしれません。しかし、「日本のタンカーをアメリカ軍が守るのが当然」というのは、どう考えても異常です。日本は、アメリカ主導の「タンカー防衛有志連合」に参加することで、「自立国家」への大きな一歩を踏み出すべきです。


2019-7-15


  軍事・安全保障のペ−ジへ

    




posted by 速魚 at 12:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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