倉山満さんによる

徳間書店刊
大久保利通が日本歴史上最高のヒ−ロ−だったのかどうかは、ともかく明治の世が出来ていくのは、彼なしには有りえなかったでしょう。 著者倉山満さんの本は信長のものとこれで2冊目です。 最近はユ−チュ−ブで彼の出ている番組をよく見ています。 独特のキャラ設定で彼の著書の信頼を高めるのかそうでないかは受け止める側の感性によるでしょう。
倉山さんは今までにない発想を知らしめてくれるので、おもしろい。 「江戸時代には9条のしばりがあった」「信長は最大限それまでの権威を利用した」「西郷と大久保はBL・ボ−イズラブの関係であった」など今までモヤモヤしていたものをストンと分からせてくれるものがあります。
彼は主人公を描く手法として、それまでの歴史を資料を、彼が読み解いた彼なりの独自の見解を基にした歴史を前段に述べることにより構成します。 大久保を表現するにあたり、ラスボスにあたる徳川慶喜の大きさを描きます。 大久保は終始に徳川慶喜に圧倒されていて、鳥羽伏見の戦いで「錦の御旗」で逆転するまで押され続けていた。慶喜がそこまでのス−パ−な存在だとは思っていませんでした。 西郷を殺してまで大久保がやり遂げたかったことは、強い政府を作り,中央集権で全国から税をあつめ、殖産興業・富国強兵である。立憲主義は死んでから伊藤博文により実現できた。イギリスのような民権政体を大久保は心底望んでいたという。西郷が死んだすぐあと、1878・明治11年5月14日に暗殺された。
今だ持って人を殺してはいけないという、最低限のモラル・ル−ルをまだ、日本では確立してはいません。主義の違いの優劣などは数十年もすれば逆転することなど明らかであるのに。
2019-8-20
ノブレスオブリ−ジュのペ−ジ
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