
ケイト・ブランシェットとロバ−ト・レッドフォ−ド
2016年公開の作品であったが、テレビで見る。 2004年にブッシュが再選を目指していた時にCBSテレビで誤報事件として話題になったものを「60ミニッツ」番組プロデュ−サ−であった当事者メアリ−・メイプスが自伝を書き、それを映画化したものである。
事件は、ブッシュがベトナム戦争中の州兵空軍パイロットであった時の軍歴詐称をCBSの「60ミニッツ」番組として取り上げた。偽造番組疑惑が起きて、調査委員会で主役のメアリ−や司会者は解雇された。
アメリアのマスコミを取りあつかう映画には見ごたえのあるものが多い。映画 「ペンタゴン・ペイパ−ズ」、 映画 「デイ−プスロ−トの真実」も大変おもしろかった。 今回の映画は大統領ジョ−ジ・W・ブッシュを再選させるためにマスコミをおとしめるための陰謀のような気がしてきました。いったんは(ニセ)情報を渡して番組を作らせ、その結果、大統領を落としておく。 広く行きわたったところで、それはニセ情報だと断じて、一気におとしめた以上に上昇させる。世間で大統領に疑問を持っていたものはこれで一気に解消して再選です。 なかなかこの謀略はできるものではありません。なおさら、日本ではこの発想と実行は出来まい。 戦後日本は情報・諜報の手段を放棄してしまったゆえに。
そうそう、「新聞記者」の日本映画も最近見ています。ここで取り上げなる気にならないのは、この映画を見れば納得です。東京新聞の女性記者が原案をつくったとかいう映画です。それは内閣情報室を描いたのでしょうが、ブッシュの側の工作にくらべれば、格が違う感じがします。
米国では10年も経てばこのような映画で描かれてくるわけですが、日本で種が満載の安部さんの映画が10年後出来てくるとは思われません。
この映画の製作費は9億6千万ドルで興業収入は5億7千万ドルですので赤字です。このような事態が続くとハリウッドでもこの手の映画は少なくなっていくのかもしれない。ロバ−ト・レッドフォ−ドは老けたなあ、なかなか彼に気が付きませんでした。メアリ−の夫・サッチャ−ズハズバンドも好演でした。出来る女性を連れ合いに持つ男はこうであらねばならないのか。
それにしても、忖度と広報の日本マスコミには衰退せずに奮起してもらいたいものです。 本当の高級紙がほしい。
2019-9-25
船中発策 映画
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