2019年12月26日

映画 ハイドリッヒを撃て!

 


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ラインハルト・ハイドリッヒ Reinhard Tristan Eugen Heydrich
ナチス親衛隊大将、1904-42


 アマゾンプライムでこの映画を見ました。先の大戦中にチェコで起きたナチス親衛隊NO.2のラインハルト・ハイドリッヒを暗殺した事件を描いたチェコ・英仏合作映画です。 大義があるとはいえ殺しの映画は胸の晴れるものではない。ナチスはこの報復として5千人とも1万人ともいわれるチェコ人を殺した。
この映画の背景はナチドイツにチェコが滅ぼされた状況下に起こったものである。 その状況とは……. ミュウヘン会談においてチェコの問題を関係の無い大国・英仏独伊によるミュウヘン協定によりチェコの運命が決定された。

 ミュウヘン協定

1. (ズデーテン地方からのチェコスロバキア軍・官吏の)退去は1938年10月1日から開始される。
2. イギリス・フランス・イタリアは、チェコスロバキア政府が(ズデーテン地方からのチェコスロバキア軍・官吏の)退去について1938年10月10日までに域内の動産の破壊を伴わず完了させる責任を負うことに同意する。
3. 退去の詳細はイギリス・フランス・イタリア・チェコスロバキア・ドイツの代表で構成される国際委員会の裁定により定める。
4. ドイツ軍の占領は1938年10月1日より開始される。占領地域は4つの地域に分けられ、次の順序で占領される。(1)の地域は10月1日〜2日に、(2)の地域は10月2日〜3日に、(3)の地域は10月3日〜5日に、(4)の地域は10月6日〜7日に占領され、その他のドイツ人が多数居住する地域は前述の国際委員会の承認のうえで、10月10日に占領される。(掲載図と、この地域を指す数字との関連性はない)
5. 国際委員会は、人民投票を行う地域を決定する。投票の完了までは国際機関に統治される。人民投票の方法は、ザールでの方法を修正して行う。国際委員会は、投票日を11月末までの間において設定する。
6. 国境の最終的な画定は、国際委員会によってなされる。同委員会は4つの列強、ドイツ・イギリス・フランス・イタリアに勧告する権利を持つが、些細な民族誌学的な判断については人民投票無しに国境を確定することができる。
7. 住民の譲渡地域内外への移転選択権は、本協定成立の日から6ヶ月以内に行使されるものとする。ドイツ系住民の委員会は、この際に起こる問題の詳細を検討し、解決する。
8. 本協定成立4週間以内に、チェコスロバキア軍と警察は、退役したいと望むズデーテン・ドイツ人を退役させねばならない。また、チェコスロバキア政府は、政治犯として収監されているすべてのズデーテン・ドイツ人を釈放しなければならない。

 チェコスロヴァキアはフランス、ソ連と相互援助条約とを交わしていた。それがチェコの防衛に機能せずチェコスロヴァキアはミュウヘン協定を追認することを余儀なくされた。 大国が戦争を望まないとなれば、例え条約を結んでいても小国には役に立たないと分かる。 

当時のチェコはドイツ国境地帯に要塞を築き、軍装備も1935年からの再軍備途中のドイツに劣るものではなかった。 防衛戦争をドイツと戦ってもその勝敗は分からないだろう。 チェコスロバキアは翌年・1939年には完全に消滅しドイツ統治下になる。 自国で独立を守る意思に欠けたことによるこの結果というべきである。

ドイツは後には戦車が活躍して有名になるが、この当時はチェコの戦車のほうが強力であった。チェコを見放したフランスは電撃戦で自国に押し寄せたドイツが、チェコより押収した戦車により大いに苦しめられ敗戦することになるのは歴史の皮肉である。

 北朝鮮のクリスマスプレゼントの内容は26日の今日でもまだ不明である。トランプは余裕を見せた発言をしているが、被害の多くを受け持つわが身・日本には不安です。トランプと中国は第一次の貿易協定がまとまりそうである。調印が近いとトランプは発言している。 この年末になっても老生の懸念は、トランプが中国との覇権争いに疲れて米国の限界を感じた時に、痛み分けで覇権を二分する協定を中国と結ぶのではないかということです。その時の日本は中国の勢力下に入ってしまう。自国を自分で守れない日本はどうなってしまうのでしょう。

    2019-12-26

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posted by 速魚 at 12:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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