
濃姫・鷺山殿が弾くリュ−ト、 久野幹史さんのリュ−トの指導による
上映されて2日目に映画館へ飛んで行って見てきました。 映画「レジェンド&バタフライ」です。 題名のレジェンドは信長、バタフライは濃姫・胡蝶です。 まむしの娘・濃姫は帰蝶とも呼ばれていたことからバタフライとなります。
脚本は今は時めく若手の古沢良太さんで、見ていませんが「3丁目の夕日」を書いている人であり、 大河ドラマ「どうする家康」の作者でもある。
ストーリー展開は 信長の歴史に興味がない人には、進行についていけないかもしれません。個々の場面はあの時だと納得ができます。 時代考証もしっかりとされている。 岐阜城や安土城はセットとCG[なのでしょうが圧巻です。 復元を強く望んでいる爺には、安土城のセットが残っているのなら壊す前に皆に公開してもらいたいです。

安土城
個人的な趣味なのですが、古楽ファンのリュート愛好家の小生にとっては、映画で使われている音楽には満足しています。 大事な場面に古楽やリュート音楽が用いられています。 信長が入京して帰蝶とお忍びで街を歩く場面がある。 南蛮人が南蛮音楽(ルネッサンス音楽)に合わせてダンスをしている。二人はダンスの輪に加わって踊る場面があった。この舞曲のメロデイは覚えているが曲名は分からず。 他に教会の内部の場面でジョスカン・デ・プレのミサ曲・キリエが歌われるシーンがあった。
リュートのシーンについては、 信長が中国攻めの秀吉のもとへに安土から向かう際に病床の濃姫にリュートを持って来て、帰った来た時(本能寺の変で帰らず)には、これを習い弾いて聞かせてくれるように頼む。

ルネッサンス舞曲を踊る信長と帰蝶

ジョスカン・デ・プレ(1440-1521) Missa de Beata Virgineのキリエを聞く二人
https://www.youtube.com/watch?v=qQNeHS6hWM8 キリエ 楽譜付き 3分
https://www.youtube.com/watch?v=SMQ4PXySvTU 全曲 34分
濃姫については歴史的な資料はあまり残っておらず、謎が多い。 早死説や1612年死亡説もあり定かではない。 信長の子供たちには濃姫・安土殿の生んだ子供はいない。 母性を求める信長ゆえにキツイ濃姫には気持ちが向かなかったのかもしれない。 秀吉の女狂いを戒めその正室の北の政所へ信長が書いた手紙が残っている。 信長が魔王であっただけではない。 それは中小企業の親方・社長が部下を𠮟り、その妻への気配りを示すほほえましい手紙である。 そのことから正室・濃姫をないがしろにしていたわけではないと思う。 この映画では、事実は分からないが二人のラブストリーとして描いている。
2023-2-2
船中発策 映画 http://hayame.net/custom20.html
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