
ボ−ト遊びの場面、 左から中原中也・木戸大聖、小林秀雄・岡田将生、長谷川奏子・広瀬すず、
2月22日に公開された映画「ゆきてかえらぬ」を見る。 最近ここで近代の黄金時代を揚げたこともあり、小生は大正ロマンに興味を持っていた。 テレビの広告でこの映画の女優・広瀬すずが着物を着ているシーンがあり、その着物の柄が大変に印象的で、この映画を見てみたいと思った。
男性主人公二人は小生にとっては繊細・複雑・高尚系の人々であり、おのれの理解や感性が及ばない人たちである。 と云っても彼らの作品は何一つとして浮かんでこない不勉強な自分なのであるので。

中原中也 1907-1937
浅学ゆえ何一つ彼の詩句が浮かばない

小林秀雄 1902-1983
彼の論評を読んだことも無いくせに小生の20代の頃には、アプリオリに殿上の人と輝いておりました。

長谷川泰子 1904-1993
サイレント映画の時代のオ−デイションでセリフのある台本を使っているのは意外であった。 彼女の主演作品は1本であったという。
天才人でもその日常のことなると「ただの人」としか見えなかったりする。 映画の中でその人々を表現するのも難しいけれど、小生には物足りなさを感じた,いわば天才には自分レベルの人には理解が及ばないということであろう。
広瀬すずは映画「海街ダイアリー」でしか見たことがない。 彼女は老人の我ゆえか個人的には共感を持たないタイプの女優である。 それでも今回はぴったりのはまり役であった。 彼女以外の女優は思いつかない。 彼女の着物の大正柄に魅ひきつけられた自分であるが、ダンスシ−ンの出来も見事である。 ダンサーのように上手すぎることもなく自然に演じている。 この映画で彼女の「推し」になったわけではないがふさわしい役柄であったと思う。
チャ−ルストンを踊る場面 千葉すず
2025-3-5
映画 海街ダイアリー と 春との旅 再掲

海街dialy 4姉妹
先週の週末に2本の邦画を見る機会がありました。海街ダイアリーに軍配を上げます。
小津映画を見たことがありませんが、勝手に根拠もなくそれの現代版のように感じて帰ってきました。
監督は是枝さんで”そして父になる”は見ました。 原作はコミックの吉田秋生さんです。 日本のコミックはグローバルな支持を得ていて、武道・忍術に続き世界への発信はすごいです。日本への理解を深めています。でも今回の作品はカンヌ映画祭では受賞しませんでした。デテイールにまだ理解が及ばないためでしょう。 綾瀬はるかファンとしては長女の役まわりはぴったりでした。4人のうちだれかヨメさんにと言われれば迷わずはるかさんです。そんなことはありえませんが。 演技的には次女役の長沢まさみが秀逸でした。顔に衰えを感じますが、彼女なら年相応の役をこなせる女優さんでしょう。
原作を読んでいないので主人公は4女のすずということのようです。すず役の広瀬すずは今後の作品を見てみたいという感じですね。ソフトバンクのコマーシャルの白戸家のお母さん・樋口可南子の少女役はいかにも似た子を連れてきたなとピッタリです。
”春との旅”は何せ役者さんがスゴイ人々です。オールスターそろい踏みの忠臣蔵みたいですが、単に年末・お正月映画にすぎず期待したほどでもない映画と同じような気持ちです。 原因はシナリオの細かい表現に面白みがないのです。ベテラン役者陣を使ってもダメでした。主役の仲代さんはどうみても小学校しかでていない頑固漁師さんには見えません。キャステイングミスでしょう。春役には広瀬すずにやらせたいところです。でも春役・徳永えリさんのガニマタ歩きはそれらしい雰囲気でいい演出ですね。まさか素でもあのように歩いていないと思いますが。 良い映画を見る会主催の自主鑑賞会でしたが期待はずれでした。
これからますますコミックの映画化は増えていきます。コミックのほうが厳しく競争してシナリオの出来が良いからでしょう。

春との旅 監督・脚本 小林政弘
2015-6-17, 2025-3-5
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