2013年07月01日

本船の常識 小型船の衝突を避けるために


 自動車船や自衛艦と漁船の衝突事件などありましたので、この際に商船(本船)の常識で世間にはあまり知られていないことを述べます。

  商船の燃料にはAとCの2種類の重油で機関を動かしています。Aは入出港のとき、または船長が要求すれば、関門海峡と来島海峡などの潮の速い侠水道通航の時に使用します。通常の航海はC重油を使用し、これは温めなければ固まってしまうような安価な重油です。従い航海中は機関の停止はできません。燃料パイプが詰まってしまうからです。他船の衝突を避けるためには、舵を切って針路を変えることのみに制限されております。従い衝突回避のためには、汽笛や夜間の探照灯の照射などが大事になります。またこのような時は本船が転舵しにくい状況に本船があるということです。自衛艦は本来の任務上、良質な油を使用しているでしょう。

 また視界の良い昼間は常にレーダーで他船を監視しているわけではありません。現在はGPSで常に船位が分ります。かっては沿岸から20-30海里のときはレーダーにより船位測定をしますので、30分おきに5分ぐらいレーダーを回していました。現在はもっとGPSの普及でレーダーを使用していないかもしれません。 沿岸で夜間は必要時にはレーダーで他船の動静を見ます。小型船は6-7マイルの距離でレーダーに映ります。小型船との衝突の恐れがあり、法規定の回避動作をとるのは、1海里以下で、目視できるときは200-300m位にになったときですね。霧の時にはレーダーを多用します。昼の視界の良いときは目視のみの見張りになります。太洋航行中はレーダーを使用しないので、夜間に小型船は白灯一つでも点灯していないと、本船に衝突される恐れ大です。無灯火でいるのは自殺行為に等しいです。めったに太洋では他船をみませんけれど。本船は目視による見張りが主ですので、小型船は本船がレーダーによりこちらを確認しているとは思わないほうが賢明です。時化たときにレーダーでは近距離(2海里以下)は海面反射により小型船は映らないと思ったほうがいいです。高波により小型船は目視でも隠れてしまいますので、法的に権利船だといわずに、時化ているときには早めに小型船舶は回避行動を自らとるのが事故を防ぐためです。

    2013-7-1

 海上衝突予防法と漁船
 http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#予防法と漁船

 おおすみと遊漁船の事故 3篇
 http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#おおすみと衝突
 http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#おおすみと遊漁船の衝突2
 http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#おおすみ報告 その3

 VHFの普及と小型船の事故防止
 http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#VHF




posted by 速魚 at 11:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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