2013年08月04日

水先人(パイロット)のカルテル容疑


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  国際信号機H旗 本船は水先人乗船中の意味  

 公正取引委員会が水先料金について、独占禁止法のカルテル容疑で、関東・愛知の水先人団体と日本水先人会連合会に立ち入り検査に入った。
 外航船員が絶滅危惧種になったほど少数になったせいで、パイロット(水先人)は昔から外航の船長経験を必要とする制度でしたので、今は高齢化して絶滅かと思っておりました。
 2008年に法律・水先法を改正しました。今までの水先人養成を制度変更して、船長経験がなくても3級の水先人になれるようにしました。また水先料の一律料金を廃止した。
 外航船長の絶対数が減少してきて、水先人になる有資格者が減少したことと、他国と比較して高額なタグボート費用と代金がかかるので、改正しなければならない状況になったのでしょう。 なにしろ日本の水先人は、本船のエンジン以上の馬力の大型タグボートを手配して、離着岸作業をサポートさせることが日常的にありましたから。他国と比べて高い入港費用削減のために,船会社から強い要求がなければ、公取も動かなかったと思います。 

 今までのパイロットは船員界の頂点に位置する存在で、水先人になるには、大手の外航船会社で船長をして、商船大学の先輩・後輩のいい関係性がなければ、なれない高給取り高値の花の存在でした。従い中世のギルドを思わせる閉鎖的で強いきずなで結びついていました。収入のいい地域の水先人になるためには、船長の時にいかに水先人を雇った実績や、風呂敷に大金を包んで先輩のところへあいさつに行ったとかのウワサ話を耳にしました。
 改正後の水先人は個人商店になったのだそうですが、上部組織・水先人会が依然として支配して料金を管理していたので、嫌疑を受けたということでしょう。

 これも余り知られていないのですが、外航の船長は船の離着岸には常に水先人が代行して操船しているのが実情で、おまかせでした。高性能のタグボートを2隻以上の援助で離着岸するため、その技能の蓄積がなく,外航ゆえに離着岸する数も少なくて技能の向上に難がありました。内航船の着け離しを一人でやって数をこなしている内航船長にはかないません。

 これを契機として、自由な雰囲気の水先人になるといいのですが、難しいでしょうね。こんな特殊な世界のことに注意する世間の人も少ないです、興味もない。でも日本の港が釜山や上海に負けて神戸や横浜のかっての栄光が消えました。飛行場のハブ空港の問題とも根は同じです。日本は高額な空港使用料・入港費用でハブ機能を空陸(港)で失いましたね。

 フランスに行くと30代で若く、スタイルもおしゃれで小粋な格好をしたパイロットが乗ってきたりします。今までの日本のパイロットみたいに高齢でヨボヨボしていて、その上威張り、水先船から本船にのってくるのに大丈夫かと思わせるような人は最近はいなくなったのでしょう。
若いパイロットが出現するような状況になれば、港の賑わいももどるのでしょう..


       2013-8-4

追補
 女性の若いパイロットが誕生したとい話を聞きました。ギルドを打破して、新しいものを切り開いてください。

       2013-12-2



   水先人その2へ
   http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html
   海難事故と水先人のページへ
   http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#水先人と事故
   海上保安プログラム制定・日本版
   http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#保安プログラム
   護送船団
   http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#護送船団


    2013-8-4



posted by 速魚 at 14:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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