2013年10月07日

船乗りと海難事故


  20代から40代までの20年余り船乗りとして生活してきました。内航から外航までオイルタンカー以外は乗船した経験があります。世界1周を航路とする船にも乗りました。その中で一番心配だったのは、イライラ戦争の時にクエートまで輸送パイプを積んでいった時でした。船腹に日の丸を描いただけの護衛のつかない丸腰でしたから。その時期に死亡した日本人船員もいます。先の大戦と同じように自国の船員の安全には関心がないということでしょう。
 乗船中の海難事故は、パナマ船籍のコンテナ船でイギリスのフォークストンを出港の際に、強風の横風を受け隣の船に接触した事故です。3等航海士でしたので、船橋で船長指示のもとエンジンの操作をしていました。こちら側の損傷はマストが曲がった程度で航海は続行できました。事情聴取のみで海難審判に呼ばれることはありませんでした。 船乗り稼業中の小生の責任の事故は、同じ船でスエーデンとデンマークの間にある海況で灯標をこすってペンキが少し付着した程度でしたのでで幸いでした。
 日本の船員は日本の海況が厳しいとよく言います。自分の世界での経験では、夏は霧で霧中航法、晴れれば北海の浅い海での高波の時化、スカンジナビアに行けば潮流の速い狭い水道の航法、冬は港の凍結とこの欧州の航路が一番厳しい海だと思いました。
 自分が乗船した船では、2隻の国内長距離フェリー(2000トンと6000トン)が沈没しています。そのひとつでは、上司だった人がその事故で乗客4人と伴に亡くなられました。ちょうど私がそのフェリーを下船休暇中の出来事でした。もう一つは退職して1年後の事故でした。退船で救命ボートにのる運命には合わずに済みましたが、船乗り稼業も確率的には厳しいものがありますね。

      2013-10-7

   海上衝突予防法と漁船
   http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#予防法と漁船
   海難事故と水先人
   http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#水先人と事故
   おおすみと遊漁船の衝突 その3
   http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#おおすみ報告 その3
   韓国フェリー事故問題点
   http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#韓国フェリー




posted by 速魚 at 11:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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