2013年12月24日

映画 永遠のゼロ 

  

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  オタクの老小生ですがこの映画の原作・百田尚樹さんの文庫本で250万部のベストセラーになったことは知りませんでした。同じようにゼロ戦を描いた宮崎駿さんのアニメ・風たちぬを見たときの予告編でこの映画を知りました。宮崎さんのものは古風な恋愛もののようでしたが、今までのものと違い期待外れの感がありました。紅の豚のほうが良かったなあ。
 この映画の主人公・宮部はフィクションで実話的な話ではありません。百田さんは放送作家主出身ですので、さすがにシナリオの展開やまとめ方はウマイです。
 また小生はストラテジイーゲームのオタクでもあり、第2次世界大戦ものは大好きです。そのゲームでも、ゲームデザイナーは核や特攻を封じてゲームを作っている人がいます。この映画は特攻を前面に打ち出して描いたものです。
 戦前の軍部官僚制は戦時でも平時の昇進制度を維持していました。勝つことよりも官僚制の均衡ある人事のほうを優先していました。満州事変の首謀者・石原莞爾は開戦前の16年8月に予備役になっています。この事実を知ったとき、庶民は事情を考慮することもなく徴兵したのに、戦争のための軍人を使わないのかと愕然としました。
 宮部は戦前に養成された下士官のベテランパイロットで特攻に志願しなければ、特攻護衛パイロットとして生き延びたことでしょう。士官学校出やベテラン下士官は学徒や徴兵された兵士よりも温存され、生き延びました。ほとんど効果のあがらなくなった特攻をやめることができずに続けたことが問題です。この戦術を採用したことがもっと重要ですが。あとに続くと話した司令官や参謀たちも生き延びましたね。
 政治家はこれを言ったらオシマイですが、戦後に戦争をしないでこれたのは、戦争放棄をしたことでも、アメリカ下請けの自衛隊を持ったことではなく、日本人を本気にさせたら、また特攻を始めるぞと恐れられたからではないでしょうか。
 またぞろ、命令に従わないものは死刑だ、無批判な愛国心を求める動きがあります。ただ単に旧軍の復活と態勢をつくろうとする人々には注意しましょう。
 特攻で亡くなられた人々や北海道の分断を阻止してくれた人々にに感謝をしなければなりません。
最後に主人公が艦上で遺体が発見され米国の海軍葬で水葬されたところがあったようですが、老人の悲しい
性ですか、ガマンできずに途中でトイレに立ちました。そこ見そびれました。つまらないオチです。

        2013-12-24

    追補    

 呉市大和ミュージアム館長の戸高一成さんが特攻について述べています。太平洋戦争が際立って他の戦争と異なるのは、組織的に特攻作戦を実施したことである。制度として体当たり攻撃を編成し、制式兵器として体当たり専用兵器を開発し、命令によって隊員に体当たり攻撃を命じた。軍令部の方針として19年春には特攻作戦実施が決定されていた。問題はこのように準備しておきながら特攻の開始も隊員も自発的なものとしてきたことだ。政府は死を命じることから逃避しようとした。
 純粋でまじめなで精強な兵士を使った指導者は、有能・無能であったかではない、無責任であった。部下の命を無責任に浪費した。特攻の指揮官は自分も後から必ず行くといって送り出した。終戦になるやこの約束を忘れてしまう。彼らは特攻隊員は自発的に志願したとしてこれを顕彰することで償いとした。同感です。映画で見かける特攻を志願して1歩前に出る場面をそのまま信じてはいけない。

   2014-2-22


  上原さんの特攻
  http://hayame2.sakura.ne.jp/details1016.html#上原の特攻
 軍の規律維持
  http://hayame2.sakura.ne.jp/details1016.html#規律維持
  脱走兵の処遇 米軍の場合
  http://hayame2.sakura.ne.jp/details1016.html#脱走兵
  軍法会議
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posted by 速魚 at 11:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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