2014年01月15日

自衛艦おおすみと遊漁船の衝突その1


 お昼のニュースで自衛艦おおすみと遊漁船が衝突しました。4人が海に投げ出され2人が低体温症で重体だそうです。
これから原因究明がされていくことになります。

   reder.jpg
小型船によく積んでいる液晶カラーレーダーは青くのみ見えるわけではありません


 房総沖であった、あたごと漁船との衝突の時に、外交軍事評論家のMさんがテレビ番組で、レーダーの画面が緑だから自衛艦あたごは漁船の緑燈が見えたのではないかと発言していたのを聞きました。ボート乗りや船乗りにとっては噴飯ものの発言です。
 軍事外交専門家とはいえ、彼は防大卒業後航空自衛隊出の経歴です。だから海のことは詳しくないはずです。あとで大臣になりましたが。 
 常識では考えられない理由とは、レーダーの光源は電球のように明るいわけではなく10メートルも離れたら見られません。その設置には水平にして周りの明るさを嫌うのでフードをかけて見るのか、あるいは液晶になったものは船尾方向に向けて操船者が前方を見ながらレーダーを見るように設置されています。従って設置場所からも他船がレーダーの画面を灯火と間違えるはずはありません。

 海上衝突予防法で夜間に緑灯火を確認したということは、他船が自船の前方左側に位置して右方向へ航行していることを示すサインです。そのことだけでは横切りの航法が適用されるわけではありません。もう一つの要件として、他船は自船と衝突になる恐れがある必要があります。それには、慎重に何度も他船の方位を確認してその方位があまり変わらずに接近してくるのなら、初めて他船との衝突の恐れがあるということで、この時に海上衝突予防法横切りの航法が適用されることになります。このケースでは他船を左に見る場合の航法になり、自衛艦は針路と速度を維持して漁船を慎重に見守りながらの航法になります。漁船はあたごを避けるために右に舵を切って避けることになります、機関を減速することも方法です。
 Mさんの言うようなことは、ありえないことですが、自衛艦は漁船の緑燈が見えて衝突の恐れがあるのなら、漁船が回避義務を負うようになります。最近は漁船の安全に対する意識も高まってきていますので、夜間に航海燈を点灯していないことはありません。あたごからもそれの確認はできたはずです。燈火のことはどのように報道されたかは不明です。

 初期の事実関係が詳細に分かっていない段階での、Mさんの発言は、身内防御意識の発言としか思われません。

、   http://www.mlit.go.jp/jmat/monoshiri/houki/houkinyumon/koutsunyumon.htm

 これからおおすみの事故はいろんな事が報道されるでしょうが、マスコミも検証することなく、報道するばかりですから気をつけて見ていく必要があります。ここで自衛隊の航海科の充実の述べていますが、いつまでも事故が続きますね。


本船の常識 小型船の衝突を避けるために
 http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#本船常識
 おおすみの事故
 http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html#おおすみ報告 その3

                  2014-1-15




 訂正とお詫び

夜間の横切り船の説明に誤りがありました。訂正してお詫び申しあげます。

                    2014-1-16

   

 速魚による船中発策の商船のページへ

 http://hayame2.sakura.ne.jp/details1037.html

                       

posted by 速魚 at 12:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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