2014年03月19日

白洲正子自伝

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                   祖父樺山資紀に抱かれる白洲正子


   白洲次郎のドラマをテレビでやっていて、そこにはアンニュイな有閑マダム的に見えました。この自伝から伝わるスゴサはその時は見てとれませんでしたね。
 自伝のなかで、橋口覚之進こと樺山資紀が見回り組に討たれた指宿藤次郎の葬儀の際に、同行していたが逃げた前田某を、一撃のもとにその棺桶に首を切り落としたエピソードを語ります。 白洲正子はその伯爵樺山資紀の孫として誕生します。母方の祖父は川村純義でどちらも明治の海軍を作った人です。 
 父親はアメリカの国務長官と友人であり、日本駐日大使のグルーとも家族ぐるみの親交があります。戦前の外交は彼を上手く活用できませんでしたね。
 彼女はアメリカのハイスクールに留学して帰国します。韋駄天正子と自称するくらいなので、何事にもとらわれない、プリミテイブに物事を見つめる性格に育ちます。

 能や歌舞伎・陶器・染物・織物など独自の審美眼で境地を開きました。 歌舞伎の女形について、女形ならどこまでもなよなよと、女らしいのが受けるのはふつうのことだが、男が生身の女をマネルだけでは歌舞伎のほんとうの味はでない。男が女に扮装することによって、この世のものでない色気を表現するのが、歌舞伎のリアリズムといえるのではなかろうかと書いています。 古楽で筋骨隆々のカウンタテノールが繊細な裏声で歌うことこそ、その醍醐味があるのとおなじです。

 夫の白洲次郎は戦後の占領政策のなかでGHQと正面から渡り合い貢献してくれました。人材はいろんな経歴の人を育てていかないと、環境に適応できなくて滅亡した動物と同じになります。いろんな遺伝子をもった生物でないと絶滅しますね。
 日本にもノブレスの人々が存在し活用できなかったことがくやまれます。

           2014-3-19


          追補  白蓮さんのこと

 今話題の柳原白蓮のことをこの自伝のなかで下記のように述べています。

 実家と柳原家は縁戚関係にあったため駆け落ちのあとの裁判沙汰が終わるまで白蓮さんを家で預かったのだそうです。
 皇太子妃に美智子様が決まったときに、突然電話があり、あなた、このままほっとくつもり?
 どう思うって見たことも会ったこともない方のこと何もいえないわと返事すると突然怒り心頭に達したらしくガチャンと切ってしまった。ナンダ、彼女は共産党員と駆け落ちした人で、それから何10年もたって骨の髄までマッカッカに染まっていると思っていたのに、あれはみんな嘘だったのか。
付け焼刃の思想よりも公家の血の方が濃かったのだ。千年の間しみこんだ伝統は、個人の思惑では消えないものだ。それが歴史の姿というもので、考えてみると怖ろしいことである。

             2014-8-24 

  石光真清
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  鈴木貫太郎
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  杉原千畝
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  フリードリッヒ2世の生涯
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posted by 速魚 at 08:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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